
河合利樹(かわい・としき)/東京エレクトロン 社長兼CEO。1963年大阪府生まれ。86年明治大学経営学部卒業後、東京エレクトロン入社。営業畑が長い。2001年欧州子会社に赴任、英国・ドイツでの駐在経験も。10年執行役員。15年副社長兼COO。16年より現職(撮影:尾形文繁)
半導体業界がざわついている。震源地は時価総額で一時、世界一となったアメリカのエヌビディアだ。AI半導体ブームに乗って急成長し、マイクロソフトなどGAFAMも一目置く。「半導体 覇権」特集では、エヌビディアの強みと死角、そして巻き返しを図る日本勢の今をリポートする。
東京エレクトロンは2023年、今後5年間で設備投資や人員採用を大幅に増やす計画をぶち上げた。AI(人工知能)半導体が市場の主役となる中、同社はいかに立ち回っていくか。河合利樹社長を直撃した。
すさまじい成長に対応する
──AIの登場で半導体市場が変わりつつあります。
すごくエキサイティングだ。トランジスタが誕生したのが1947年。23年までの76年間で半導体市場は5200億ドルまで成長してきた。これが30年には1兆ドルを超えるという。今までの成長を牽引したのはパソコンやモバイルだったが、これからはAIを駆使する時代に入る。すさまじい成長をするメインドライバーはAI向けなど先端品になる。
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