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プリファードが開発 「超省エネ」AI半導体の威力 トヨタ・ファナックが出資する代表的ユニコーン

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「MN-Core 2」のチップ
パッケージ化された「MN-Core 2」のチップ(写真:プリファード・ネットワークス)

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半導体業界がざわついている。震源地は時価総額で一時、世界一となったアメリカのエヌビディアだ。AI半導体ブームに乗って急成長し、マイクロソフトなどGAFAMも一目置く。「半導体 覇権」特集では、エヌビディアの強みと死角、そして巻き返しを図る日本勢の今をリポートする。

非上場ながら推計企業価値は3500億円以上。トヨタ自動車やファナックなど並みいる大企業が出資するのが、日本のユニコーン企業の代表格、プリファード・ネットワークス(PFN)だ。

2014年に創業し、AI(人工知能)開発を手がけてきたPFNは、16年から自社で半導体の開発に着手。「AIのディープラーニング(深層学習)を効率的に実行するには専用のものが必要と考えた」と土井裕介・PFN計算基盤担当VPは当時を振り返る。そして神戸大学と共同開発し、20年に稼働したのが、独自設計のAI半導体、「MN-Core」(回路線幅12ナノメートル)である。

特長としては、通常ならハードウェアが持つ制御機能などをソフトウェアが担うことで、ハードの演算器面積を最大化した点。メモリーなどの配置もチューニングした。当初は社内の研究のみに使われていたが、23年から外部ユーザーにも提供し始めている。

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