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ソフトバンクGのアームを襲う「無料ライバル」 約3兆円を投じて買収し時価総額は25兆円だが…

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スマホのCPUのIPを独占、現状でほぼ敵はいないが…。

ソフトバンクグループの孫正義会長
SBGの孫会長はエヌビディアよりもアームを取ると豪語した(撮影:今井康一)

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半導体業界がざわついている。震源地は時価総額で一時、世界一となったアメリカのエヌビディアだ。AI半導体ブームに乗って急成長し、マイクロソフトなどGAFAMも一目置く。「半導体 覇権」特集では、エヌビディアの強みと死角、そして巻き返しを図る日本勢の今をリポートする。

「もし神様がもう一度チャンスを与えてくれて、エヌビディアとどちらを買うか選べと言っても、今日現在でも1秒も迷わないだろう」──。

2024年6月21日に開かれたソフトバンクグループ(SBG)の株主総会。孫正義会長兼社長が総会でそう語ったのは、16年に100%子会社化した、半導体設計の英アーム・ホールディングスに対する熱い思いだ。

SBGがアーム買収に投じた金額は約3.3兆円。一方で、23年9月に上場したアームの時価総額は、足元で約25兆円だ。SBGはアーム株の90%を保有しており、SBGが重視する指標である「NAV(ネット・アセット・バリュー=保有株式価値−純負債)」で今や全体の半分を占める、貴重な存在となっている。

そのアームに対しては20年に米エヌビディアも買収を提案した過去がある。結局、各国の規制当局の承認を得られず、破談となった。それでもアームは業界内外から一躍注目される存在になった。

アームが販売しているのは、半導体そのものではなく、半導体メーカーが半導体を設計する際に使う、「IP」と呼ばれるものだ。実際にはテキストベースのソースコードなのである。

アップルなどを顧客に持つ

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