インテル専用工場を建設中のイビデン社長が吐露「私の中ではインテルが一番だが、ヒヤヒヤしている」→エヌビディア向けはフル稼働の葛藤

2021年頃からインテルが弱含んできた
――脱インテルが進んでいます。
正直なところ、幸運だった。意図的にインテル向けを下げてエヌビディア向けを上げてきたというより、自然とインテルが少しスローダウンしたところに、エヌビディアが着実に伸びてきたというイメージだ。
幸運だったというのは、一時期はエヌビディアとの取引をこのまま継続するかどうか議論していた時期すらあったから。製造キャパシティが限界に達していて、インテルに振り切るということも真剣に考えていた。
しかし供給の約束をしている以上、限られたキャパシティの中でも細々と対応は行っていた。ほかのサプライヤーは当時勢いのあったインテルのほうに流れていったこともあり、エヌビディア向けで対応できた会社は少なかった。
2021年頃からインテルが弱含んできてキャパシティに余裕が生まれるタイミングで、エヌビディアとの取引が拡大していった。結果的には幸運だったと言える。
――実際に取引をやめたり断ったりした案件もありますか?
多くある。2020年頃にはGAFAMからの依頼も断っていた。
――インテル1社依存への危機感は感じていましたか?
感じていた。ピークでは7割を超えていた時もあり、会社のリスクとしては大きいと。アナリストなど外部からもそういう指摘を多く受けていた。
また、インテルが出してくる製品に、やや弱さを感じていたのも事実だ。2020年以降、インテルの製品は台湾TSMCの先端プロセスを使ったエヌビディアやAMDの製品と比較すると、遅れているのではないかという印象があった。
この記事は有料会員限定です。
(残り 3171文字 です)
【4/30(水)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら