AIブームを予見した孫正義氏と、AIブームを牽引するエヌビディアのジェンスン・フアン氏。2016年から急接近してきた両氏が語った、日本が出遅れてしまった「30年」を取り戻すために必要な”リセットボタン”とは?
「マサさん、想像できますか。ソフトバンクグループがエヌビディアの筆頭株主だったらと」
11月中旬に東京都内でエヌビディアが主催した「AIサミット」。生成AI業界に関連したさまざまな講演などが企画された中、目玉企画となったのはエヌビディアのジェンスン・フアンCEOと、ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長の対談だった。
対談の冒頭、フアン氏が冗談めかして孫氏に冒頭のように語りかけたように、SBGとエヌビディアの間には浅からぬ縁がある。
今や3.3兆ドル(約495兆円)という世界トップの時価総額を誇るエヌビディア。だが、まだ300億ドル規模だった2016年時点から孫氏は3度も、エヌビディアの買収にチャレンジしてきた。
アームの次はエヌビディア、お前だ
「僕はアームを買った。次はエヌビディア、お前を買いたい」
1度目は2016年10月頃のことだ。SBGは同年9月、3.3兆円でイギリスの半導体関連企業アームを買収。その直後にエヌビディアへも買収提案を持ちかけたことを、孫氏は今年6月のSBGの株主総会で明かした。
「カリフォルニアの自宅の庭で(フアン氏と)2人だけで4時間食事をした。アームとエヌビディアを合併させて、来るべきAIの時代に備えて力を合わせようと」(孫氏)
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら