エヌビディアの賞味期限はいつなのか――。安定成長期に入ったこと、次世代半導体の量産出荷遅れ、利益率の低下など、投資家らはわずかな”変調”にも目を光らせる。2027年まで新製品を毎年投入するという意欲的な計画で、株式市場を魅了し続けることはできるのか。
決算は絶好調。だが、もはや熱狂はなかった。
エヌビディアは11月21日、2024年2〜10月期決算を発表。直近3カ月間の売上高は前年同期比で1.9倍となる350億ドル、純利益は同2倍となる193億ドルと、まさに絶好調といえる内容だった。
2023年半ばから火がついたAIブーム。以降、エヌビディアが手がけるGPU(画像処理装置)は、AIサービスを開発するために必須な計算資源として世界中から需要が殺到した。いまや時価総額は3兆ドルを超え、世界トップだ。
だが、今回の好決算で株式市場が湧くことはなかった。決算発表後の2日間でエヌビディアの株価は約7%下落。背景にあるのはエヌビディアへの高すぎる期待と、その期待に応えきれるかどうか、不透明感が漂い始めたことだ。
薄れるサプライズ
ゲーミング向けのGPUで出発したエヌビディアだが、現在はデータセンター向けが売上高の9割を占める。今回の決算で牽引役となったのも、もちろんデータセンター向けだ。
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