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エヌビディア決算で見えた「7つの重要ポイント」。データセンター、ブラックウェル、ソブリンAI…

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エヌビディアは言わずと知れたAI時代のチャンピオンだ(写真:編集部撮影)

株式市場が最も注目する銘柄、半導体大手エヌビディアの最新決算が発表された。まず簡単に決算の重要ポイントを確認したい。

【2025年2~4月(第1四半期)】
・売上高:440.6億ドル(市場予想を上回る)
 ・データセンター売上高:391.1億ドル(前年同期比73%増)
 ・ゲーミング売上高:37.6億ドル(同42%増)
・粗利益率:61.0%(対中国輸出規制の影響を除くと71.3%)
・EPS:0.81ドル(予想を上回る)
・フリーキャッシュフロー:261.4億ドル
【5~7月(第2四半期)ガイダンス】
・売上高:450億ドル±2%(予想よりやや慎重)
 ・対中規制の影響で80億ドル減少見込み

対中国輸出規制の影響を受ける中でも、売上高・EPS(1株当たり利益)ともに市場予想を上回る好業績を示した。

とくにデータセンター部門の売上高は前年同期比73%増と驚異的な高成長が維持された。ゲーム部門も過去最高の売上高を記録。任天堂「Switch 2」にもエヌビディアのプロセッサーが採用されている。粗利益率は中国への輸出規制による打撃で61.0%に低下したものの、この影響を除外すれば71.3%とのことだ。フリーキャッシュフローは261億ドル(約3.8兆円)を超えるなど、同社の手元資金は驚異的な水準であり、さらなる成長に向けた準備は万端だ。

2Qガイダンスは市場予想に届かず

市場が注目していた第2四半期の売上高ガイダンスは450億ドル±2%と示され、460億ドル程度を見込んでいた市場予想と比べると、やや慎重といえる。しかし、中国への規制の影響で80億ドルもの売上高の減少が織り込まれている。80億ドルは、ライバル企業であるAMDの直近四半期の売上高74億ドルを上回る規模であり、それだけの影響を受けても450億ドル前後の売上高が見込まれている点は評価できるだろう。

ここからは、エヌビディアへの期待と懸念を市場目線で整理したい。

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