半導体の国際展示会で際立つ中台メーカーの存在感 主役はラピダス、キオクシアなど日本勢だが…
「セミコンジャパン」の会場では中国語が飛び交っていた。
半導体の国際団体SEMIが12月11日から都内で開いた国際展示会「セミコンジャパン」は、入場者数が3日間で約10万3000人と前年比で約2割増の盛況ぶりだった。主役は当然、日本政府が全面支援するラピダスなどの日本メーカーだったが、会場をくまなく歩いてみると中国と台湾の半導体関連メーカーが陰の主役であることが強く感じられた。
「日本の半導体製造装置メーカー2社のブースにふらっと立ち寄ったが、いずれも中国語で説明してもらえた」
会場で再会した旧知の台湾人記者は驚きの声を上げた。ハイテク産業に詳しいこの記者は新型コロナウイルス禍の前にもセミコンジャパンを取材した経験があるが、「当時は中国語による対応はなかった。日本は変わった」と感想を漏らす。
漢字の社名を掲げたブースが目につく
SEMIは例年、「セミコン」と題した展示会を世界8カ国・地域で開いている。セミコンジャパンは日本の半導体産業の衰退に伴い規模が小さくなったが、日本政府が経済安全保障重視の姿勢を強めたコロナ禍明け以降に勢いを回復した。
講演やセミナーではラピダスや半導体メモリー大手キオクシアなどの日本勢が注目されたが、会場では漢字の社名を掲げたブースが目についた。
国・地域別の出展社・団体数は、首位の日本(863)は別格として、中国が46で2位。韓国(45)を挟んで台湾(26)が4位につけた。SEMIは、本稿執筆時点では国・地域別の入場者数を公表していないが、会場では中国語が飛び交っていた。
こうした現象には統計の裏付けがある。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら