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トランプ新外交「ドンロー主義」の正体、モンロー主義とは似て非なる"覇権拡大"の危険な論理

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トランプ大統領
トランプ大統領が突如打ち出した「ドンロー主義」。19世紀の「モンロー主義」に代わる外交ドクトリンになりえるか(写真:ブルームバーグ)

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1月3日、アメリカのトランプ大統領はアメリカ軍特殊部隊をベネズエラに送り、マドゥロ大統領夫妻を拘束した。直後の記者会見で「ベネズエラが外国の敵対勢力を受け入れ、攻撃的兵器を取得している」と主張。「これが200年以上続くアメリカ外交の原則に達している」と述べた。

さらに、そのアメリカ外交の原則はかつての「モンロー主義を大きく上回り、今はドンロー主義と呼ばれている」と発言した。自身の外交政策を1823年に当時のジェームズ・モンロー大統領が議会への年次教書で初めて公表し、その後「モンロー主義」と呼ばれた外交原則をさらに攻撃的・実力行使的にしたものとして打ち出したことになる。

まだドンロー主義が具体的にどのようなものなのかはわからない。現段階で「モンロー主義」と「ドンロー主義」がどう似て、どう違うのかを推測する。

そもそもモンロー主義とは何か

モンロー主義は、①ヨーロッパ諸国の政治への不干渉、②ヨーロッパが持つ既存植民地への不干渉、③西半球での新たな植民地取得を禁止、④ヨーロッパがアメリカ大陸の独立国に管掌すればアメリカへの敵対行為とみなす、という4つの要素で成り立っていた。

前述したように、23年に当時のモンロー大統領は年次教書の中で、ヨーロッパ列強による西半球(アメリカ大陸)への新たな植民地化を拒否し、ヨーロッパの政治にアメリカが干渉しない代わりにヨーロッパもアメリカ大陸に干渉すべきではない、という2つの原則を示したことに始まる。

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