その気になればアメリカはグリーンランドを1時間半で制圧できる。ベネズエラ動乱で浮かぶアメリカの"裏庭"戦略の本気度
アメリカは、年明け早々の1月3日、ベネズエラに大規模な武力攻撃を実施し、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拘束し、ニューヨークに連行した。その後、記者会見を開いたトランプ大統領は、今回の攻撃に踏み切った理由について、「膨大な量の違法薬物をアメリカに密輸しているだけでなく、地域社会を脅かす残忍なギャングも送り込んでいる」と説明した。
しかし、閣僚の説明には微妙な食い違いがあった。パム・ボンディ司法長官は起訴内容を強調した一方、ダン・ケイン統合参謀本部議長は米軍総力の投入を示し、マルコ・ルビオ国務長官は「侵攻でも大規模な軍事作戦でもなく短時間の法執行任務」と説明した。この食い違いは、省庁ごとの受け止め方の差、すなわち「ワシントンの温度差」を象徴している。
トランプ大統領が主張する攻撃の理由も様々だ。石油利権の確保、対中ロ戦略などを挙げているが、アメリカ国内向けパフォーマンスや、自身のレガシー作りの一環という見方もある。
キューバに対しても圧力
トランプ大統領は、アメリカにとって裏庭である中南米およびカリブ海地域はアメリカが勢力圏に置き、それ以外の勢力を排除する姿勢を明確にしている。
ベネズエラ攻撃と同様に、アメリカの裏庭に位置するキューバに対しても、トランプ大統領は圧力をかけている。長年、体制として反米を一貫して掲げているキューバに対して、SNSなどで「キューバは長年ベネズエラからの石油と資金で生き延びてきたが、もはやそれがゼロになった。手遅れになる前に、取引に応じるよう強く勧告する」と警告。キューバにも介入する可能性を示唆した。
こうした中南米での「裏庭」という認識は、地理的にまったく異なる地域にも適用され始めている。



















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