〈独自〉自衛隊用地狙い日本企業に迫る中国の影、山中湖の別荘地を求め日本企業に近づいた中国の不動産会社がゴルフ懇親後に打ち明けたこと
特集「狙われた安保の島 馬毛島で何が起きていたのか」の他の記事を読む
高市早苗政権として初となる補正予算が2025年末に成立した。防衛省の予算額は、補正としては過去最大の8472億円に上り、高市が掲げる防衛強化の方針が色濃く反映されていた。
ドローン対処機材の導入や弾薬の確保など多岐にわたる費目の中で、突出して多額が積まれた項目があった。「馬毛島における滑走路、係留施設に係る施設整備等」だ。額は2751億円で、全体の3割強を占める。馬毛島の存在を重視していることが透けて見えるような予算編成だった。
日本の防衛ラインと「不沈空母」
馬毛島は種子島(鹿児島県)の西約10㎞に位置する、約8.2k㎡の広さの無人島だ。東京都国立市とほぼ同程度の大きさで、東京ドームに換算すると約170個分に相当する。自衛隊幹部は、その存在について次のように表現する。
「馬毛島は、日本の防衛ラインである南西諸島の東端にある不沈空母だ」
南西諸島は鹿児島の南から台湾付近の与那国島まで約1200㎞にわたり緩やかな弧を描くように連なっている。日本にとっては、目下、緊張感が高まる対中国の防衛ラインだ。このほど公表されたトランプ米政権の外交・安全保障分野の基本方針となる「国家安全保障戦略(NSS)」も、この南西諸島からフィリピンまでを結ぶ「第1列島線」での防衛力構築の必要性に言及している。
こうした島々の東端、すなわち日本の本土4島に最も近い側に位置する馬毛島は、むろん、地理的に日米の安全保障上の要衝だ。30年に完成予定の自衛隊基地の整備関連費は巨額に上る。判明分だけを積み上げても1兆4000億円を超え、「近年随一の規模の巨大公共事業」(閣僚経験者)ともいわれる。完成後には島全体が自衛隊の基地となり、滑走路が十字を描くように2本設けられ、アメリカの空母艦載機の離着陸訓練も行われる。




















無料会員登録はこちら
ログインはこちら