入院通算65日の医療費と実際の支払いに驚きの差 現役時は多額の保険料を負担したが今回はお世話に

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体調がいい時は、入院中も原稿を書いていた(筆者撮影)
2024年春、ジャーナリストの山田稔(65)さんに膀胱がんが発覚、肺にも転移しており、ステージ4でした。医師が語る病状説明を淡々と受け入れ、がんとの共存の道を選択した山田さんは、抗がん剤治療を経て10月に膀胱の全摘出手術を受けました。本連載(今回は第11回)では、入院時の過ごし方や、かかった医療費について記します。

筆者が体感した入院生活とは

早いもので2月も中旬に差し掛かろうとしている。最強の寒波到来ということで、病院に行く以外は自宅にこもりっぱなしである。時間があるので、病院の領収書やこれまでに書き溜めた個人の闘病記などを引っ張り出してきて、闘病生活のこれまでを振り返ってみた。

膀胱がんが発覚したのは2024年3月13日のことだった。その時の診断で医師に言われたのが「余命1年」である。つまり、現時点(2月)では残り1カ月となってしまったわけだが、最近の体調からするとまったくそんな気配はない。血液検査の結果や1月のCT撮影の画像からも「末期」という症状はうかがえなかった。

11カ月の間に入院は全部で8回、通算65日間に及んだ。今後、入院生活を迎える読者もいらっしゃるかもしれないので、筆者が体感した入院生活について記してみたい。

入院に必要なもの
健康保険証 限度額適用認定証 診察券 入院申込書・誓約書 印鑑 服用中の薬 入院預かり金 パジャマ(前開きのもの。レンタルあり) 下着 タオル バスタオル(入院中はシャワー利用可能) 箸・スプーン 湯呑み 室内履き イヤフォン 保温機能付きの水筒(お湯を入れておくのに便利) インスタントコーヒーやお茶類のティーバッグ(あると重宝)

 

個室料金
4人部屋(1室9平方メートルほど)は差額料金なし。個室は1日当たり3万2000円程度。応接セットやソファベッド、電子レンジまで備えられた最も高い部屋は1日当たり約6万5000円。まさにVIPルームだ。

 

病院内の施設
コンビニ(2店舗 たばこと酒はない。紙おむつや入院必需品が充実) 雑貨店 介護ショップ カットサロン(男女利用可) レストラン カフェ(2店舗) 学生・職員向け食堂(患者も利用可 通院時に利用した。安くて味はまずまず) 患者向け図書室 銀行ATM

筆者の入院生活は1回当たり平均で約1週間。最短は3日間、最長は12日間だった。当初3日間の予定で入院したものの体調が良くならず、抗生剤の点滴などを繰り返して体調の回復を図り、結果的に10日間に長引いたこともあった。

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