「膀胱がん週1通院」院内6時間のスケジュール公開 がん患者にとってまるで格闘、精神的にも体力的にもクタクタに

✎ 1〜 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
抗がん剤は1時間かけて投与される(筆者撮影) 
2024年春、ジャーナリストの山田稔(65)さんに膀胱がんが発覚、肺にも転移しており、ステージ4でした。医師が語る病状説明を淡々と受け入れ、がんとの共存の道を選択した山田さんは、抗がん剤治療を経て10月に膀胱の全摘出手術を受けました。本連載(今回は第12回)では、通院時の過ごし方について記します。

直線距離1キロの病院にどう通う?

膀胱がんが発覚して11カ月が過ぎた。今のところがん細胞はおとなしくしてくれている。転移している肺や腰骨の痛みはなく、日常生活は平穏だ。食欲もまずまず。たまに昼食を抜くことはあるが、通常は1日3食を規則的に摂取。入院中に栄養士さんにアドバイスされたので、たんぱく質をしっかり摂るように心掛けている。

最新の病状は、3月のCT検査で転移の状況や腫瘍の大きさを見るまでは何とも言えない。それでも、こうして原稿を書くことができているのだからありがたいものである。

今回は通院について触れてみたいと思う。自宅から治療を受けている大学病院までは直線距離で1キロほど。健康な頃なら歩いて15分もあれば着く距離だ。

これまでは①徒歩②バス③タクシー④自転車⑤自動車と、その日の体調や天候に応じて使い分けてきた。タクシーは体調が悪くて歩くこともままならないときぐらい。自動車は風が強かったり、寒さが厳しかったり、朝から30度を超すような猛暑の日などに利用した。

自転車は穏やかな陽気で体調がいいとき。バスは病院まで行く便があるのだが、1時間に1本しかない。他は乗り換えになるので、あまり使えなかった。ちなみに身体障害者手帳を提示するとバスは半額に、タクシーは1割引になる。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事