しかも筆者の病院ではメニューが充実していた。とくに魚料理。目鯛塩焼き、アコウダイ塩焼き、鮭フライ、ムツ照り焼き、アジフライなど食欲が増す料理が多く完食が続いた。
クリスマスにはチキンの照り焼き、冬至にはカボチャ料理などイベント食の配慮もある。これらの料理が保温され温かい状態で提供された。また、2週間ごとの献立表が用意されているので、それを見ながらコンビニでサラダやデザートなどを補足することも可能だ。
有りがたかった高度療養費制度
医療費についても触れておこう。2024年3月13日から2025年2月6日までの約11カ月間で入院は8回、65日間で、通院は合計で36日間だった。入院時の総請求額は約520万円。1回当たり65万円である。
膀胱の全摘出手術を行った10月下旬から11月上旬の入院時(12日間)の請求額が最も高く、約170万円となっている。
血液検査、医師の診察、抗がん剤投与などを行ってきた通院時の医療費は、37日間の請求総額が約435万円。1日当たり約12万円である。保険適用になってから間もない抗がん剤を投与した通院時の請求額は50万円台となっている。
これらの医療費(総請求額)を合算すると約950万円となる。やり手ビジネスマンの年収に匹敵する額だ。一方、実際の支払額はというと、細かい金額は個人情報になるので大雑把に報告するが、入院、通院の総額で100万円に満たない。
これは充実した日本の保険制度、高度療養費制度のおかげである。今回はすっかり現役世代の方のお世話になってしまったが、筆者自身も現役時代には多額の保険料を負担し、しかも自身はほとんど病院に行かなかった。高齢者世代に貢献したつもりだが、今回は逆転した。素直に感謝したい。
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