しっかり食感で満足「究極のお粥」を作る簡単な技 ポイントは水からではなく、お湯から炊くこと

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さらっとしたとろみが米にからんだ状態です
さらっとしたとろみが米にからんだ状態です

15分経った状態がこちら。米が膨らみ、形は崩れていません。

蓋は皿などでもかまいません
蓋は皿などでもかまいません

火を止めて、蓋をして3分蒸らします。5分蒸らして、完全に火が通った状態にしてもいいですが、その手前。米のアルデンテくらいの食感が最も美味です。

出来上がり。青味(アオアジ 料理に器に盛りつける際に彩りとして添えられる緑色の野菜)としてかいわれ大根の葉を乗せました。塩味をつけていないので、好みで添えるといいでしょう。今日は梅干しを添えました。お粥に梅干しを添える場合は種をとりのぞき、軽く包丁で叩くのが基本です。

鼈甲あんを添えるとさらに極上の味わいに

もう1つ添えたのが鼈甲あんです。鼈甲あんとは調味した出汁にとろみをつけたもので、お粥に添えると数段階上の味わいになります。

片栗粉を入れたらしっかりと沸いたことを確認してから火を止めます
片栗粉を入れたらしっかりと沸いたことを確認してから火を止めます

作り方はかんたんでカツオと昆布のあわせ出汁をうすくち醤油で調味します。その後、沸かし、弱火に落としてから、水溶き片栗粉でとろみをつけるだけです。水溶き片栗粉を入れるときは出汁を混ぜながら加えるのがコツです。うすくち醤油が家になければ少量の濃口醤油と塩で味を整えればいいでしょう。

出汁でつくるあんを添えるのは京都の老舗料亭で朝食として出されるスタイル。そのお店で名物として出されるお粥はやはり大きな鉄鍋で、湯に洗った米を入れ、一気に加熱したものが提供されます。湯炊きは時間が経っても状態が変わりにくいため、お店のように提供する時間がずれる場合は有効な調理法。湯炊きという古くて新しい調理法を取り入れるだけで、普段のお粥が極上の味わいになります。

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樋口 直哉 作家・料理家

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ひぐち・なおや / Naoya Higuchi

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

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