誰もがぶつかる「40歳の壁」攻略した人が強い真実 「得る」から「減らす」へ、潮目が変わる人生の分岐点
中年期の危機「ミッドライフクライシス」
「ミッドライフクライシス」という言葉を聞いたことがありますか? 中年期特有の心理的危機、中高年が陥る鬱病や不安障害のことで、30代後半~50代にかけて陥りやすいといわれています。
人生の中盤まで来ると、周りの評価や社会の基準から、「自分はどれくらいのレベルなのか」がなんとなく見えてくる。「自分の人生、これでいいのかな……」と迷い始める時期です。
キャリアの方向性を見失い、突然資格を取ってみたり、何かを変えたくなって思い切って物を整理してみたり。体力の衰えから、毎日の子どもの宿題の丸つけや忘れ物チェック、習い事の送迎がきつかったり、疲れを癒やすのはだらだらスマホだったり。
女性の場合は仕事、家庭、子どもの年齢や人数、容姿の変化、老後の見通しなど、気になる要素が複雑に絡み合っています。それぞれに対応しようとすると、やることが多すぎるため、ジタバタしがちです。
男性の場合は、仕事では「このままだと、この辺りに着地しそうだな」と先が見えて行き詰まりを感じたり、体力の衰えから男性らしさを失う不安に駆られたりします。その結果、急に転職や起業をしたり、アウトドアに目覚めてキャンプ用品を一気にそろえたり、筋トレに励んだりしがちです。
この「中年の危機」は、心理学者エリクソンの「心理社会的発達理論」で説明することができます。「人生には何度か壁が出現する。それを越えることで、心理的に成長していく」という考え方です。
人は40歳くらいまでは、新しい感覚や知識を得ることを軸に発達していきます。この世に誕生後、身体も精神も成長していき、社会に出て、生き方を選び、自分の家族をつくり、愛を得て成長していく。だいたい40歳で成長のピークを迎えます。
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