介護施設利用者の家族と「信頼関係」を築くコツ ちょっとした「言い換え」でグッと印象が変わる

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介護をしている家族は、精神的にも孤独・孤立に陥りやすいので、見守られていることを実感してもらえるような声かけを大切にしましょう(写真:metamorworks/PIXTA)

こんにちは。「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

介護施設利用者の家族は、利用者のケアに不可欠なパートナーです。残念ながら、利用者と良好な関係にない方もいますが、そうでない場合には強固な信頼関係を築いておくと、ケアの質がグッと上がります。家族との信頼関係を構築するためには、どのような言葉を選び、声をかければよいのでしょうか。

拙著『利用者・家族・スタッフに信頼される 介護のステキ言い換え術』から、いくつかの例を、一部抜粋・再編集してお伝えします。

代案を提示して、寄り添う姿勢を示す

×な伝え方:こちらの施設ではやっていないので
○な伝え方:この方法ならできますが、いかがでしょうか?

利用者の家族から施設へさまざまな要望がありますが、すべての要望に応えることはできません。

できないことは「できません」と率直に伝える必要があります。

とはいえ、NOという結論だけを伝えると、一方的で冷たく、ときには威圧的ととらえられることもあります。

できないことをはっきりと伝えつつ、代案があれば、併せてお知らせするとよいでしょう。

たとえば、家族から「食事が父の口に合わないようなので、父だけメニューを変更したい」という要望があったものの、施設ではそうした対応ができないとします。

この場合、「申し訳ございません。個々のメニュー変更の対応はいたしかねますが、ご家族がお持ちいただいたものをお出しすることはできます」などと伝えると、単なる拒否ではなく、相手に寄り添った対応になります。

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