起業したい会社員に「アイデア不要」と伝える理由 起業の正攻法は「すでに自分ができていること」

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(写真:C-geo/PIXTA)
今、誰もが起業に挑戦できる時代です。学歴や職歴、資金に関係なくスタートラインに立つことができます。しかしその一方で、起業にはリスクが伴います。準備不足のまま始めれば、大金を失う可能性や周囲への迷惑も避けられません。
25年以上にわたり6万人超の「起業したい会社員」を支援してきたキャリアカウンセラーの新井一さんは、「会社員生活を続けつつ、小さく始めること」を提案しています。起業に対する具体的な考え方を、著書『起業神100則』より一部抜粋・再構成してお届けします。

アイデアがある人は「やり直し」

「起業したい」と考える人は、多くの場合、起業アイデアを持っています。しかし、逆に「起業したいのにアイデアが見つからない」「まとまらない」と苦しんでいる人もいます。ですが、私は「最初はアイデアなんていらない」と考えています。むしろ、基礎知識がない状態でのアイデアはただの思い込みであり、実は危険なのです。

考えてみてください。例えば、あなたの本業の会社で、業界のことを何も知らず、就業経験もない大学卒業したての新入社員が「絶対儲かる事業があるので、やらせてください!」と言ってきても、誰もその提案を受け入れないでしょう。

筋トレの知識や経験が全くない人がトレーニングメニューを組むのと同じようなものです。それを実行することはできないでしょうし、やったところでむしろ体を壊してしまいます。もちろん、全否定するつもりはありません。

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