マレーシアの食事情で知るベジタリアンの奥深さ 魚はOK、乳製品もOK、根菜はNGなど実にさまざま

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ナシ・ルマ
ベジタリアン向けの「ナシ・ルマ」。スパイスで煮込んだ鶏肉を、きのこやかぼちゃ、大豆発酵食品「テンペ」に置き替えている(写真:筆者撮影)
「宗教的背景」によるベジタリアン

最後に「宗教的背景によるベジタリアン」について見てみよう。

冒頭で触れたように、マレーシアにはインドからの移民の子孫が住んでいる。インド文化を受け継いでいる彼らを理解するために、ここで少しインドの菜食事情について触れる。

先のユーロモニターの調査でも、世界のベジタリアンの半数以上はインドに住んでいるという。同国の人口14億人のうち、3割超(4億2000万人以上)がベジタリアンと見られている。

ヒンドゥー教 スリ・ヴェーラ・ハヌマン寺院
首都クアラルンプールにあるヒンドゥー教のスリ・ヴェーラ・ハヌマン寺院(写真:筆者撮影)

インドの人口の約8割を占めるのが、ヒンドゥー教徒。続いてイスラム教徒が14.2%、キリスト教徒が2.3%、シーク教徒が1.7%、仏教徒が0.7%、ジャイナ教徒が0.4%と、宗教も多様だ(2011年インドの国勢調査による)。

根菜類も食べない厳格なベジタリアン

このうち厳格なベジタリアンとして知られるのはジャイナ教徒で、肉・魚など動物以外に、にんじんや玉ねぎなどの根菜や球根野菜も食べない。「生命のもとになるもの」を口にすべきでないという思想があるためだ。

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