障害者マーケットは日本のビジネスチャンスだ 世界では18.5億人、13兆ドルの市場が眠っている
障害者&高齢者マーケットが秘める可能性
「〜しなければならない」や「〜すべき」といった捉え方は、障害者対応の特定の部分に着目しているにすぎません。その裏にあるポジティブな面にこそ、あらゆる企業がこの問題に向き合うべき理由と価値があります。
日本のさまざまな分野で成長の限界が指摘される中、障害者を含む多様な人の周りにはビジネス上のチャンス(機会)が潜在しているからです。
障害者の市場一つをとっても、ニッチマーケットとは呼べません。日本で暮らす障害者はおよそ1165万人(2022年、統計局HP)で、総人口の約9%に相当します。もちろん、考えるべきは障害者だけではありません。高齢者は人口の約29%、3歳未満の子どもは約2%です。
前回記事の焼肉店の例に戻れば、車いす、ベビーカー、白杖を使用する視覚障害者、シルバーカー(手押し車)を使う高齢者などを見かけた店員が、「何だか面倒くさそうだから、やめておこう」と声をかけなければ、4割に近い見込み客を逃してしまうことになります。一消費者の周りにいる友人や家族を含めれば、その割合は優に5割を超えます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら