大阪が世界に誇るバリアフリー先進都市である訳 ハード面でもハート面でも体現するDE&I
社会的意義があるからこそ、ビジネスとして儲け続けていく必要がある。そうした信念のもと、障害のある当事者からの目線で自社サービスを生み出したり、製品や施設の設計に改良のアドバイスを行うことで、成長を遂げている企業がミライロである。2010年に同社を設立した垣内俊哉氏も、骨が弱く折れやすい病気があり、幼少期から車いすでの生活を続けている。
本記事では、垣内氏の新著であり、ミライロの15年にわたるビジネスを描いた『バリアバリューの経営』より一部抜粋・編集のうえ、大阪が世界に誇るバリアフリー先進都市である理由を解説する。
日本が世界へ示した点字ブロック
東京オリンピック・パラリンピックや2025年に開催が予定される大阪・関西万博を契機として、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の実現に向けた気運が高まっています。そんな中、国際的なイベントがあるからDE&Iを推進するという考えに、違和感を覚える方もいるでしょう。
もちろん、何もなくとも、誰もが安心して快適に暮らせる社会に近づけばそれに越したことはありません。ですが、オリンピック・パラリンピックや万博といった大規模イベントが、公共施設や交通機関、そして人々の意識の変革に大きく貢献することを、これまでの歴史が証明しています。
2021年夏に開催された東京オリンピック・パラリンピックでは、コロナ禍で海外から渡航してくる人の受け入れに制限はあったものの、世界中から大勢のアスリートや報道関係者が来日し、日本のバリアフリー化の進歩を目にしました。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら