優秀な上司でも「性格が原因で降格」が急増のナゼ これから「仕事できる」定義が激変する深刻背景

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、きつい言葉は使わないものの、「言い方」がきつい人もいます。

例えば、不機嫌に話す人、イライラしている人、冷淡な印象を与える人、理詰めにする人などです。

また、部下に過剰な圧を与える人もいます。

「これ今日中に終わらせて」「あと何分で終わる?」「まだ?」「まだ終わらないの?」「あとこれも今日中に終わらせて」

Web制作の会社に就職したK氏は、上司からこういったチャットが1時間に何度も飛んでくる状況に強いストレスを覚え、精神的に耐えきれずに退職しました。

「その上司はとにかく仕事が速い人で、そのペースで仕事を振ってくるので、ついていくのに必死でした。一方的な指示と急かすチャットが送られてくるので、精神的に追い詰められてました。あのチャットは夢にも出ました。もはやトラウマですね」

仕事が速い人が自分のペースで仕事を進めようとすると、こういった状況を作ってしまいがちです。

また、せっかちな人は部下の仕事が終わるのを待てずに次の指示を出し、さらなるプレッシャーを与えます。

それが部下にとっては過剰な負担となり、精神的に限界を迎えると離職に至ります。

部下にきつい人の評価が変わりつつある

私は経営心理士として人間心理に基づく経営コンサルティングを行っています。

私がコンサルティングに入った現場で問題となっていた「複数の部下を辞めさせる上司」は、その多くがきつい言葉を使う人か、言い方がきつい人、過剰な圧を与える人でした。

ただ、そういった人でも、仕事ができる人は高い評価を受けていました。

なぜなら、人事評価基準が「個人の業務の成果」を重視するものだったからです。

しかし、その状況が今、変わりつつあります。

ある運送業の会社では、執行役員を降格させました。

次ページ降格の原因は?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事