それでは、「面倒だな」「嫌だな」というマイナス感情が働きそうな仕事に取り組むときは、どうしたらいいのでしょうか。いつまでもグズグズしているようでは時間のムダです。
ここでオススメしたいのは、「さあ、やるぞ!」と「感情のスイッチを切り替える」ための2つのステップです。順番に説明します。
例えば、一流アスリートがピンチの場面や大一番の勝負どころで、独自のポーズや仕草をする姿を見たことはありませんか。
あらかじめ決めておいたポーズや仕草をすることは、ただのゲン担ぎやジンクスだと軽く扱ってはいけません。脳科学的に、ちゃんと「感情のスイッチを切り替える(マイナス→プラス)」効果があるとされています。
アスリートに限らず、我々人間の脳には言葉や動作につられて思考や感情が切り替わる、という特性があります。
そこで、明るい気分や前向きな気持ちになれるポーズや仕草をルーティンとして決めておきます。そして、「面倒だな」「嫌だな」というマイナス感情やネガティブ感情が生まれそうになったときには、あらかじめ決めておいたルーティンを実行することで、「感情のスイッチを意図的に切り替える」ことを可能にするのです。
どんなことをルーティンにするか?
ルーティンを実行することで「感情のスイッチを意図的に切り替える」ことが可能になるとわかっても、どんなことをルーティンに設定したらいいの? と思う人も多いでしょう。
オススメは手のひらなど、一点を見つめる「30秒凝視」です。
人間は焦っているときや動揺しているときなどに、視点が定まらず、目がキョロキョロと動きます。いわゆる、「目が泳ぐ」という状態です。これは、心理的状態と目の動きが連動しているからだといわれます。裏返すと、視点が定まれば心も落ち着き、その結果として集中状態に入りやすくなります。
それ以外にも、例えば、「ノートを開く」「キーボードの端を2回タップする」、あるいは「足の指でグー&パーをする」「座ったまま手を上に伸ばす」など。みなさんが無理なくできて、感情が一番上向くものをルーティンに設定すればOKです。
さらに、「これ、面倒だな……」と思った瞬間に、心の中でもいいので「ラッキー!!」と声に出すこともオススメです。なぜなら、作業カイゼンの検討時には、「なんか面倒だな」という心の声こそ大きなヒントにつながるからです。
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