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人間は行動するために思考する
人間の行動をテーマにした一般向けの書籍ではほぼことごとく、ウィリアム・ジェームズという人物に言及しているように思える。ジェームズは、19世紀アメリカの博学者。ハーバード大学で教鞭を執り、史上初の心理学の教科書を執筆し、史上初の心理学の講座を担当した。心理学の開祖と位置づけられることも多い。
ジェームズが1890年に著した名著『心理学原理』の第22章では、人間に思考の能力が備わっている理由を論じている。ジェームズいわく、人がどのようにものを考えるか、さらには何を考えるかは、環境に大きく左右されるという。
ジェームズは破壊力満点の言葉を記している。その破壊力は、今日も失われていない。「私の思考は、すべての面において私の行動のためにある」
現代の心理学者たちもこの主張を支持してきた。ただし、ある研究者は、より簡潔にこう述べている。「思考は行動のためにある」。私たちは、生き延びるために行動する。そして、行動するために思考するのである。
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