結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。
共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。
そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。
著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。
その松尾氏が、誰にでも起こり得る「孤独死」のリアルと有効な対策について解説する。
年々増える「高齢者の一人暮らし」
「孤独死」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
「身寄りのない、寂しい人に起こる特殊な出来事で、家族もいて、友人にも恵まれている自分には関係ない」
このように考えている人が多いかもしれません。
孤独死とは「誰にも看取られることなく。一人で死亡すること」です。
結論からいうと、孤独死は誰にでも起こる可能性があります。
もちろん、家族がいれば、体調の異変にも気づいてもらえるでしょう。
しかし、長年連れ添った伴侶も、先に亡くなってしまうかもしれません。
子どもがいても、遠方住まいや疎遠であればすぐに連絡はとれません。
高齢になれば、たくさんいた友人たちも体調が悪かったり、あるいは亡くなったりして交流が激減します。
資産のあるなし、住まいが一戸建てかマンションか、あるいはアパート住まいかも関係ありません。
お手伝いさんなどの目がない限り、豪邸にお住まいの方にも、孤独死の可能性はあるのです。
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