終活支援など、全国の自治体で無縁・多死社会への取り組みが進んでいる。
「2025年問題」──。
およそ800万人に上る団塊の世代(1947〜49年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となり、医療費などの増大が一段と深刻化するという問題だ。
自治体にとっての懸念は、社会保障費の増大だけではない。高齢者の単身世帯で、「孤独死」のリスクが高まることも頭の痛い問題となっている。
東京都監察医務院が23区内で取り扱った単身世帯の年間死亡者数は、65歳以上が4207人(20年)。年齢階級で見ると、男女とも70代から急速に増えている。
孤独死は特異な事例ではない
まさに孤独死のリスクが高くなる年齢層に、団塊の世代という人口ボリュームゾーンが重なってきているのだ。
賃貸物件を管理している不動産会社では、単身の高齢者が入居している場合、「いわゆる『孤独死保険』をかけておき、万が一のときに原状復帰費用などに充てる事例が、ここ数年でかなり増えてきている」と、損害保険会社の担当者は話す。
国民の約3人に1人が65歳以上という超高齢化社会に突入したことで、単身高齢者の孤独死が広がりを見せている。もはや孤独死は特異な事例ではなくなってきているのだ。
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