お布施の相場から離檀料まで、寺院とのあるべき接し方を徹底解説。
Q 生涯独身だった弟が死亡しました。本人には子もないため、唯一の兄弟である私が葬儀を行うことになりました。ほとんど身内だけの葬儀ですが、ささやかでも心を込めて弟を送ってやりたいと思い、葬儀会社に葬儀の見積もりを依頼し、僧侶へのお布施の相場を聞きました。葬儀の見積額や布施の相場を聞くと「そんなにかかるのか!」と驚いてしまい、思わず、「無宗教で、直葬でやります」と返事し、実際にそれで葬儀をしてしまいました。法名(戒名)もなしで送り葬儀が終わって、そのことを今になって後悔しています。(80代男性)
A 葬儀の小型化が年々進んでおり、今では小型葬を表す「家族葬」「一日葬」も一般化しています。通夜、葬儀・告別式といった葬儀儀礼を省略した「直葬」も珍しいものではなくなってきました。
経済的困窮者には葬祭扶助も
一方で、考えてみてください。死者を弔うということと経済面は本来別なことです。たとえ経済的に困っていても、死者は尊厳をもって弔われる権利があるし、その家族は弔う権利があるのです。このことを改めて確認しておきたいものです。
葬儀会社への費用支払いは、経済行為です。とはいっても、生活保護を受けているなど経済的困窮者に対しては行政上の制度として葬祭扶助があり、自治体によって多少差があるものの、20万〜22万円程度が保障されています。立派ではなくとも、死者の尊厳を保つ葬儀は、誰にも保障されているということです。
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