「女性が一生を賭けられる」会社と上司の条件 変わるべきは男のアナタだ
女性管理職の割合に数値目標の設定などを義務付ける「女性活躍推進法」が8月28日に成立しました。従業員301人以上の企業と、雇用主としての国や自治体は、女性登用の推進に向けた「行動計画」の策定と公表を求められます。
しかし、現状はまだまだ女性活躍推進への取り組みが本格化しているとはいえません。帝国データバンクによれば、今年7月時点で女性管理職(課長相当職以上)がまったくいない企業が未だ5割超。しかも、「今後、女性管理職を増やす」と答えた企業は全体の22.3%に過ぎないのです。
みなさんは、女性社員が上司にこういう話をしているのを聞いたことがないでしょうか。
「子育ての時間を大事にしたいんです。このまま仕事を続けることは、無理そうで……」
「管理職に興味がないわけではないんですけれど、みなさんのようにはできなさそうですし、とても私には務まらないかと……」
「子育て期」「管理職」をこれから迎える女性は、最悪の事態まで想定して、両立できない……という結論を出してしまうこともあります。こうしたときに、上司としてはどうすればよいのでしょうか。
「女活」実現のために大事なのは「上司の姿勢」
女性活躍推進を実現していくために必要な要素は3つあります。ひとつ目は、経営トップのコミットです。しっかり女性活躍推進をやる、と宣言して、管理職の評価にもあえてそれを入れるなどです。2つ目がそれを現場で展開して実際に女性を働き続けるように促し、昇進させていく上司の姿勢があるかどうか、3つ目はそれを受ける女性側がその期待に応える意識をきちんと持っているかどうかです。
この中で、女性活躍推進を掛け声倒れに終わらせず、着実に推進するにあたり最も大事なのが、「現場の上司、管理職の姿勢」です。
筆者自身、企業から研修を依頼されるようになった当初は女性向けの講座を依頼されることが圧倒的でしたが、今年に入ってからは管理職向けに、という依頼が圧倒的に増えました。クライアントからも、「とにかく現場でどうしたらいいか、管理職がどういうふうに女性社員にコミュニケーションをとったらいいのか教えてほしい」といった声が多く寄せられています。
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