――みなさん、昨今のプチ起業ブームに“ひとこと”あるとか。
A:起業の質というか、スタンダードを下げているような気がします。本来、起業って新しい価値を生み出すものですよね。でも、今は簡単に会社を設立できるので、会社を作ってから何をやるかを考える人もいる。それで「女性支援がやりたい」と(笑)。
一同:そういう人、多い多い。
B:「誰かを応援することや助けることって、女性が得意なことですし」と続く。
C:一般的に女性は身近なところから発想しがちだから。ケーキが好きだからケーキ屋さんになりたいと言う小学生と同じかも。
ママ起業家は第二新卒と似ている
A:事業モデルは「クッキーを作ったので身近な人に売りたい」レベルで、たとえばセブン&アイホールディングスに売り込んで全国に広げようという発想はない。
C:まあ、きっかけはなんでもいいけれど、起業することや仕事をなめないでねと言いたい。趣味や社会活動と仕事を一緒くたにしないでほしい。
A:女性を活用しようという動きがあるだけに、「頼んでみたけどたいした成果がでない」というようなレッテルを貼られてしまうのは怖い。
B:プチ起業、ママ起業ってもてはやされているけど、企業で身を削って働いている人たちからすれば、ちょっとねえという感じじゃないかしら。
C:ママ起業家はプライドの高い第二新卒と似ている。スキルはないが人生経験はあり、自分の立ち位置がよくわかっていない。子どもを言い訳に使うので、企業にしてみるとややこしい人材。私がそういった女性にまず言うのは、責任感を持てということです。
B:「家庭を守りたいのでそこまでしたくない」って言うでしょう。
A:プチ起業の段階を脱して経営者になろうと助言すると、リスクを背負ってまでやりたくないと言われることもある。家庭と子どもを犠牲にしたくないけれど、稼ぎたいしメディアにも出たい。どっちなのと言いたくなる。
B:そういう人たちのゴールってなんだろう。
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