受験勉強が激変?「受験サプリ」の破壊力 リクルートは何を目指しているのか?

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「受験サプリ」はどこまで浸透するのか?
今、大学受験生の2人に1人が使っているアプリがある。リクルートが展開する「受験サプリ」だ。
2011年にリクルート社内の新規事業コンペ「New Ring」で優勝した事業で、同社初のオンライン教育コンテンツ事業でもある。毎月980円を払えば、中学の総復習から大学受験対策まで、カリスマ講師が教える英・数・国・理・社、すべての科目の授業を動画で見ることができる。予備校講師の授業をいつでもスマホで見られるというと、わかりやすいかもしれない。
有料会員は約16万人にも達する。なぜ人気化したのか。そこではいったい何が学べるのか。同アプリを運営するリクルートマーケティングパートナーズの山口文洋社長に話を聞いた。

全国700校でも採用

――テレビCMで「受験サプリ」を見たことのある人も増えていると思いますが、利用するのは学生さんなので、中身を知らない人も多いかもしれません。実際、「受験サプリ」を使うと、何が学べるのですか。

「受験サプリ」というと受験に特化したサービスと思われるかもしれませんが、実は3つの柱があります。

いちばん最初に私たちが提供したのは、高校3年生を中心に受験対策ができる、まさに受験用のサービスでした。月数万円で通う予備校と同じクオリティの授業を動画で提供するほか、参考書などのツールも合わせて980円で利用できるというものです。

2つめは、受験生だけでなく高校1年生からでも利用できるような、教科書に準拠したコンテンツです。高3向けにサービスを提供していたのですが、受験は3年生で急に始まるのではないですよね。そこで、高校1年生から対応できるようなコンテンツを作り始めました。

当初、高校生向けを想定していましたが、実際にスタートすると、学校の先生たちから「受験サプリ」を学校で使いたいという問い合わせが来るようになりました。全国に高校は約5000校ありますが、現在、そのうち700校でなんらかの形で「受験サプリ」を導入してくださっています。

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