バルト海の小国が「IT教育」に懸けるワケ

人口130万人の国の生き残り戦略を見た!

人口130万人の小国が、なぜIT先進国になったのか?(写真はIT教育が盛んなPelgulinna schoolの授業風景)

人口130万人、国土は九州と同程度という小国ながら、IT先進国として世界から今、注目されている国がある。バルト三国のひとつ、エストニアだ。

フィンランド・ヘルシンキからフェリーで約2時間、バルト海を南下したところにエストニアは位置している。1991年に旧ソ連から独立した同国では、旧ソ連時代にIT研究所が首都タリンの近くに設けられていたことから、その資本を利用してITを国の柱のひとつとして掲げることになった。

同国のインターネット個人普及率は76.5%、世帯普及率は70%。小学校からIT教育が盛んで、OECDが実施している学力調査PISAのうち、科学・数学分野ではつねに欧州諸国の中でも上位にある。

インターネット通話サービスであるSkype(スカイプ)が生まれた国でもあり、起業家教育が熱心なことでも知られる。また同国では、国民のほぼ全員がIDカードを有しており、日本でマイナンバー制度を導入する際の参考として、同国のそれが検討された。今回はそのエストニアの現地レポートをお届けする。

インターネットが自然に溶け込む学校の授業

首都タリンから車で約30分。そこにIT教育が盛んということで知られるPelgulinna schoolがある。同校は、小学生から高校生までが通う公立学校で、ひとつの校舎で900人が学ぶ。

到着すると学校の先生が迎えてくれ、構内を案内してくれた。

見学した授業は、次のとおり。国語などの教科学習のほかに小学校3年生(図工、プログラミング)、小学校5年生(技術、体育)、中学1年生(手芸)、中学2年生(音楽)、高校1年生(美術)。小学校3年生のプログラミングでは、2人1台でタブレットを用いた授業が行われていた。

中学2年生の音楽では、教室の前にあるホワイトボードに動画サイトであるYouTubeの動画が映し出され、そこで演奏されていたオーケストラの様子を見ながら、楽器の演奏方法について授業が行われていた。

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