そして「次の活動にどのくらいのエネルギーで臨みたいか?」「どうすれば次の活動で卓越性を発揮できるか?」「どうすればその過程を楽しめるか?」と自問する。
質問はこのとおりでなくてもいいが、次の活動でもっと「今ここ」に集中するよう、自分の心に指示するには、このような問いがいい。
このシンプルなワークを、意識的に、1日を通して実践すれば、ストレス管理がうまくなり、もっと「今ここ」感覚を感じられるようになる。驚くほどパワフルだ。
このワークの効果がわかったら、スキマ時間を探してみよう。メールの返信を終えてプレゼンの作成に移る合間はどうだろう。デスクから少しイスを引いて、1~2分目を閉じよう。
緊張が緩んで、つかの間の平穏が訪れるまで心の中で「リリース」と念じ続ける。そして、どんな気持ちでプレゼンを作成したいのか、どんな出来栄えを望んでいるのか、という意図を設定する。簡単だ。
私はこの「緊張を解除し、意図を設定する」ワークを、運動の前後、誰かに電話をかける前、チームにメールを書く前、動画を撮る前、友人とのランチに行って車を降りる前、2万人の聴衆を前に登壇する前にやっている。
インタビューされる部屋に入る前、大統領との夕食の席に着く前、妻にプロポーズする前など、このおかげで不安を感じたり粗末なパフォーマンスをせずに済んだことが何度もあった。本当にありがたいワークとしか言いようがない!
「緊張解除と意図設定」をやってみよう
あなたもスキマ時間に、新たなエネルギーと、その瞬間の人生を呼び起こすことができる。一瞬だけ休んで、目を閉じ、緊張解除と意図設定をする、と覚えておこう。
どのようなストレス対処法を行うにしても大事なのは、ともかく習慣化して続けることだ。瞑想は、だいたいどのようなものでも、ストレスや不安を大幅に軽減し、注意力、「今ここ」感覚、創造性、そして心身の健康を高める効果がある。
瞑想の効用は神経科学研究によって続々と証明されている。瞑想の経験が豊富な人ほど、脳の注意ネットワーク間の結合がより強い(脳の注意ネットワーク=意図的で集中的な注意を向けるために眼球運動や知覚・運動を制御する脳内ネットワークのこと)。
そして集中を維持したり、乱れても元に戻すといった認知スキルに重要な、注意領域と前部島皮質領域の結合も強いことがわかっているのだ。
瞑想の効果は、瞑想中だけに生じるものではなく、日常生活にも顕著に表れ続ける。ある研究では、わずか数カ月の瞑想によるプラスの効果(不安の減少など)が3年以上続くという結果が示されている。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら