大事なのは、子どもがどういうつもりでそう考えているのかを、しっかり掘り下げてあげること。まずは、「どうしてそれがやりたいの?」「将来のことをどう考えているのかもう少し詳しく教えてくれる?」などと、聞いてみてください。
もちろん、子どもの話を聞いてみて、「夢を描くのはいいけれど、全然現実的じゃない」と感じることもあるでしょう。そのときは、「そんなのは話にならない」と一刀両断するのではなく、そのまま事実を伝えればいいのです。たとえば、「なかなか稼ぐのが大変な仕事らしいよ」「実はかなりハードワークで、挫折する人も多いと聞くよ」という感じでしょうか。
もう少し積極的に関わるならば、「じゃあ、とりあえず一緒にゲームショーに行ってどんな仕事か見てみようか」「ネットで就職先の情報調べてみる?」などと誘うのもいいですね。子どもの興味のベクトルに合わせて、親が一緒になって協力したり、サポートしたり、楽しんだりすることで、親子の関係性もよりよくなっていきます。
子 パパ、ここの問題がわからないんだけど。
夫 なんでこんな問題ができないんだよ。お父さんが学生の頃は、こんなのすぐできたけどなあ。
なんでできないんだよ
どこがわからないの?
子どもにマウントを取るのは無意味
みなさんは、この会話をどのように感じましたか? はっきり言って、これは子どもに対するマウント(自分が優位に立とうとすること)といえます。父親としての威厳を保ちたい、「パパすごい!」と思われたいなどがあるのかもしれませんが、子どもにマウントを取ったところで、まったく意味がありませんよね。
ここでは「もっと勉強をがんばってほしい」というのが、父親が伝えたいことだと思います。「これくらいできないでどうする」ときつく言うことで、お尻を叩いているつもりかもしれませんが、それでは逆効果になりそうです。子どもは、自分の能力を過小評価されている、ダメ出しされていると感じ、勉強への意欲をさらに失ってしまうのではないでしょうか。
「勉強をがんばってほしい」という目的に立ち返ってみると、父親がどう言ってあげたらいいかが見えてきます。「どこがわからないの?」「わからなくなったところまで一緒に戻ってみようか?」。そんなふうに、もう一度勉強に向き合えるように一緒に考えてくれると感じさせる言葉があれば、子どもの気持ちも変わってくるでしょう。大切なのは、「一緒に考える」という関係性を親子でつくっていくことです。
忙しくて、普段なかなか時間が取れないという方も多い中、夏休みという貴重な親子の時間を有意義にするために是非参考にしていただければ幸いです。
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