モンテッソーリ教育はいまから100年以上前、イタリアの女性精神科医マリア・モンテッソーリさんが始めた教育法です。マリアさんは当時の「子どもは何もできない存在」という世の中の考えに対し、「子どもは、自分で成長できる力がある。もし子どもが何かをできないとき、それは能力がないのではなく、ただやり方を知らないだけだ」と考え、独自の教育法を打ち立てました。
本記事では、菅原陵子さんの著書『4・5・6歳 小学校の勉強がスイスイできる子になるおうちゆるモンテッソーリのあそびと言葉がけ』より一部を抜粋・再編集してお届けします。
10歳まで子どもは体で覚えていく
子どもの成長について知っておいてほしいことがあります。よく育児書などに「10歳までの子どもの育て方が大事」と書かれていますが、なぜ「10歳まで」なのかということです。
この10歳という成長の節目は意外と大きく、10歳までの育ち方が、10歳以降の育ちに大きく影響してきます。
どんな違いがあるかというと、10歳までは体で感じて話したことを、知識になるベースとして吸収していく時期。自分の世界を広げ、ものの見方や考え方を知っていきます。だから、「体をたくさん動かすこと=体験」がとても大事になります。
そして、10歳ごろから脳の使い方が少しずつ変わっていき、体ではなく、「言葉」を使ってものを考えていくようになります。いわゆる「言葉で言葉を考える」ようになっていく時期です。
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