設立の古い大企業よりも、新興企業を志望する学生は少なくない。「新興企業では若くても責任のある業務を担当できる」「企業の成長とともに自分も成長できる」などというのが理由だ。
しかし、中小企業庁の発行する『中小企業白書』(2011年版)によると、起業後10年で3割の企業が、20年後には5割の企業が倒産している。新興企業の成長性は魅力だが、倒産リスクは高い。やや不安に感じる就活生も多いだろう。
そこで、ある程度リスクの低い新興企業という点で考慮したいのが、「上場している新興企業」だ。東証1部や2部市場に比べれば緩いとはいえ、新興市場の基準は満たしている。財務内容が公表されていない非上場企業よりは安心できる。
ジャスダック「スタンダード」とは?
新興企業が上場されている市場にもいくつかあるが、東京証券取引所の管轄下にあるのが、東京マザーズ市場とジャスダック市場だ。ジャスダックはスタンダード市場とグロース市場に分けられる。2015年6月12日時点でスタンダード市場には780社、グロース市場には45社が上場している。
マザーズは赤字でも、債務超過でも成長性が高いと認められれば上場が認められる。グロースも赤字で上場できる。上場しているといっても、マザーズやグロースは基準が緩いこともあり、不安に感じる就活生も多いだろう。
一方、スタンダード市場は経常利益または税引き前利益が1億円以上で、純資産が2億円以上なければならない。マザーズやグロースよりは上場基準が厳格だ。
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