ジャスダックには知名度が低いため、人材採用に苦労している企業が多い。こうした企業は秋以降も採用活動を継続する可能性が高い。8月1日から大手企業の選考が本格化するが、大手企業の就職試験に落ちたときに備え、スタンダード市場に上場する企業を研究しておこう。
ただ、東証1部、2部の企業と比べて給与はどうなのかが気になるだろう。そこで今回はジャスダックのスタンダード企業の年収について、『会社四季報』夏号のデータから、上位200社の平均年収をランキングとしてまとめた(純粋持ち株会社は除く)。
1位は米リーバイスの日本法人
ジャスダック・スタンダード市場で年収第1位なのが、リーバイ・ストラウス・ジャパンだ。同社は、米国リーバイ・ストラウス&カンパニーの日本法人。グループの中では日本法人のみが株式公開している。「501」シリーズなどジーパンが主力のジーンズ専門アパレルで、1万円超の中高価格帯が中心。売り上げの8割超がメンズ向けだが、レディス商品も強化している。専門店や百貨店などへの卸販売が主だが、直営店舗「リーバイスストア」やアウトレット店も展開する。
最近はユニクロの低価格ジーンズに押されているし、円安による仕入れ価格上昇が痛い。2009年11月期から6期間連続の最終赤字。 昨年秋には人員削減も行ったほどだが、平均年収は950万円と高い。訪日外国人向けに高額商品を伸ばすことができるかどうかが赤字脱却のカギとなる。
第2位の新潟放送は、新潟県のラジオ・テレビ兼営局で県内優良企業のひとつ。主要株主に越後日報社、越後交通、第四銀行などが並ぶ。TBS系JNNネットワークに加盟。地方局だが、視聴率向上を目指して自社番組の制作にも積極的だ。
放送収入による売り上げは全体の3割で、情報処理サービス事業が6割を占める。情報処理サービス事業は好採算のソフト開発や民間顧客の開拓に注力している。本社の取締役が東京支社長に就任して、新潟以外の取引先拡大を目指している。
放送事業が伸び悩む中、番組と連動したイベントやネット関連事業をいかに拡大できるかが課題だ。
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