2月8日投開票の第51回衆議院議員総選挙に関して、マスメディアや論壇の関心はもっぱら政局的なものであるが、筆者はその背後にある政治構造の転換に目を向ける必要があると考える。高市早苗総裁が率いる現在の自民党と、中道改革連合との間に、理念的対立が存在する。これを自民党が国家を、中道改革連合が個人を重視するという二項対立で捉えようとすると分析を誤る。
自民党も中道改革連合も、国家と同様に個人を重視する。むしろ違いは、自民党は国家と個人を直結させる傾向が強いのに対して、中道改革連合は国家と個人の間に社会を挟み、社会を強化することが国家の強化につながると考えている点だ。
社会の中核を形成するのは、個人的利益を代表する個人や個別企業でも、国家の利益を代表する機関でもない、中間団体である。中間団体には農業協同組合や生活協同組合のような協同組合、医師会や弁護士会のような職能集団、労働組合、宗教団体などがある。伝統的に自民党は農協や医師会のような中間団体が権力基盤だったが、この状況が変化している。
日本の内政が混乱するのは国際秩序が激変するとき
過去の歴史を振り返ると、日本の内政が混乱するのは国際秩序が激変するときである。
南北朝の動乱は、中国に明王朝が成立し、朝鮮、ベトナム、琉球などの周辺諸国を冊封体制に組み込んでいく過程で起きたことだ。冊封体制に適応していこうとしたのが北朝で、日本独自の道を進もうとしたのが南朝だった。政治的には北朝が勝利したが、国家イデオロギーとしては南朝の日本独自の道が採用された。




















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