鈴木議員とロシア有力者との対談から、ロシアのエリートが対外的に自信を強めていることがわかる。西側の制裁にもかかわらず、経済は成長している
前回に続いて、2025年12月26日にモスクワで行われた鈴木宗男参議院議員(自民党)とロシアのコサチョフ連邦院(上院)副議長の会談について、鈴木議員からの聴取内容を紹介する。
コサチョフ氏は、ロシア・ウクライナ戦争の見通しについてこう述べた。
〈ロシアとしては、ウクライナ紛争の一日も早い解決を望んでいるが、その時期がいつになるかについて現時点で断言することはできない。バイデン時代は、日本も西側連合の一員として動かざるをえず、日本独自の外交イニシアチブを発揮できなかったことについては、ロシアも理解している。
しかし、トランプ政権になってロシアは、米国務省との関係を含め、ロ米の外交ルートでの意思疎通を阻害する要因が除去された。他方、ロ日間では依然として意思疎通が円滑に進んでいない。外交レベルでのメッセージの伝達すら困難であることに強い違和感を覚えている。
今こそ日本も独自の立場と政策を模索すべきである。〉
コサチョフ氏は、ロ日外務省は互いに自縄自縛になっており、関係改善のイニシアチブが取れないという現実を認識したうえで、実効性のある方策を政治主導で取る必要があると主張しているのだ。その1つが、鈴木氏の訪ロのような議員外交だ。ほかには、内閣情報調査室とSVR(ロシア対外諜報庁)のインテリジェンスルートを通じた裏外交だ。安倍晋三政権時代にはこの裏ルートが両国間の円滑な意思疎通を行ううえで死活的に重要な役割を果たした。
ロシア大統領府が送った最大のメッセージ
最後にコサチョフ氏は、ロシア・ウクライナ戦争勃発後のロシアの構造的変化について鈴木氏に説明した。これこそが、クレムリン(ロシア大統領府)がコサチョフ・鈴木ルートを通じて高市早苗首相と官邸に送った最大のメッセージだと筆者は理解している。



















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