北極海航路の通年航行が実現すれが、地政学的なインパクトは強大だ。
ウクライナ、イスラエルとガザ、台湾有事、朝鮮半島の緊張…… 世界が混迷を極める中、「地政学」は地理と歴史の観点から、国際情勢の読み解き方を教えてくれる。『週刊東洋経済』4月20日号の第1特集は「わかる! 地政学」。地政学がわかると世界の仕組みが見えてくる!
今年3月、スウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)に正式に加盟した。昨年にはフィンランドも新規加盟しており、これによりバルト海はNATO軍が圧倒的に存在感を発揮する「NATOの海」になった。これに対し、バルト海を欧州への出口、さらには大西洋への出口とするロシアは強い不快感を示した。
そしてこのフィンランドとスウェーデンのNATO加盟は、ロシアが進める「北極海航路の活用」という重要な対外政策にも大きな影響を与えるとみられている。
北極海は自然環境が厳しく、これまでは氷の面積が縮小する夏期の限定された期間しか航行できなかった。
しかし近年は温暖化の影響で航行可能期間と航行可能な海域が拡大し、将来、通年での航行が可能になると予想されている。
カナダ北部沿岸を通り、米国東海岸と東アジアを結ぶ「北西ルート」と、ロシア北部沿岸を通り、東アジアとヨーロッパを結ぶ「北東ルート」がある。
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