有料会員限定

"第3の祖国戦争"を戦うプーチン大統領の本音 元外交官がロシアの地政学的空間を解説

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小

ロシアの「地政学空間」を理解すれば、同国の行動原理がわかってくる。

ロシアのプーチン大統領
高い支持を得て大統領選に勝利したプーチン大統領(写真:Getty Images)

特集「わかる! 地政学」の他の記事を読む

ウクライナ、イスラエルとガザ、台湾有事、朝鮮半島の緊張…… 世界が混迷を極める中、「地政学」は地理と歴史の観点から、国際情勢の読み解き方を教えてくれる。『週刊東洋経済』4月20日号の第1特集は「わかる! 地政学」。地政学がわかると世界の仕組みが見えてくる!
週刊東洋経済 2024年4/20号[雑誌]
『週刊東洋経済 2024年4/20号[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

2024年3月15~17日に実施されたロシア大統領選挙で、予想どおりプーチン大統領が圧倒的な得票率で再選された。これで、「プーチンのロシア」は少なくともあと6年間は続くことが確定した。

西側の政治家や専門家の中には選挙の正当性を疑う声も上がっているが、87%という得票率を見れば、ロシア国民がプーチン大統領を強く支持していることは明らかである。ロシアと西側との対立が深まる現在、「プーチン以外に誰がいるのだ?」ということなのだろう。

選挙結果は同時に、ロシア国民の大半がプーチン大統領のウクライナ侵攻作戦を支持していることを示した。なぜ、ロシア国民は隣国への軍事侵攻を肯定的に受け止めているのだろうか。これを理解するためには、ロシアという国の歴史と地政学的なポジションをよく理解する必要があるだろう。

歴史を通じて獲得してきた地域

歴史的にかつてのロシア帝国のうち、現在のウクライナは「小ロシア」、ベラルーシは「白ロシア」と呼ばれてきた。

さらに現在ロシアが実効支配しているウクライナ東部のドンバス地域やクリミア半島は「新ロシア」(ノヴォロシア)と呼ばれてきた。実はこれらの地域は、初めからロシアの一部であったわけではない。歴史を通じて、ポーランドやリトアニア、そしてトルコとの勢力争いを戦い、獲得してきた地域なのだ。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
わかる! 地政学
国際情勢の解像度が上がる 「わかる! 地政学」
ウクライナ、米中、台湾… 地政学で理解する
"禁断の学問"がなぜ21世紀に有効なのか
エネルギーを海外に頼る日本には弱点がある
神奈川大学の的場昭弘名誉教授が徹底解説
トランプ外交が起こす波紋、関係国は大混乱
原潜が航行する「南シナ海」こそ最重要の海域
元外交官がロシアの地政学的空間を解説
ウクライナ戦争は終結する?西側は支援疲れ?
西側、ロシア、イスラムと強固な外交関係
グローバルサウスの盟主は世界のグルを目指す
通年航行が可能になれば、インパクトは強大
巨額の財政支援が世界各国の投資を呼び込む
インフラ投資が伸びているアメリカで販売増
トランプ勝利だと脱炭素政策はどうなるか
コロナ禍を経て、供給リスクに備え始めた
規制強化に反スパイ法、中国リスクが顕在化
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
東洋経済オンライン有料会員のご案内