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2022年から終わらないウクライナ戦争で、じわじわと進むロシアの占領地拡大。終戦までの長い道のり

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ロシアの砲撃で廃墟と化したウクライナの街
ロシアの砲撃で街は廃墟と化していく。このあとの2024年10月、ウクライナ軍はドネツク州ヴフレダルを放棄した(写真:Tyler Hicks/The New York Times)

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トランプ関税、ウクライナ戦争への対応、イランへの空爆。アメリカのトランプ大統領が世界を混乱させている。その言動は第1次政権以上に予測不能だ。本特集ではアメリカと、翻弄される世界の現在地を読み解く。

トランプ米大統領は7月中旬、ロシアに対し高関税を掲げ停戦を迫った。しかし、ロシアはまだ戦争を終えられない。

ロシアは現在、ウクライナでの前線で比較的優位にある。それが見て取れるのが、ウクライナ東部、ドネツク州での攻防だ(地図参照)。ロシアにとって2014年の紛争以来続く闘争の地で、戦力を集中させやすい場所でもある。

同州にあるポクロウスクは約6万人が住んでいた程度の町だが、ウクライナにとっては軍事戦略上重要な拠点である。ロシアはここを落とすべく10カ月以上の攻勢をかけており、5月と6月には周囲の南西と北東で前進した。

州レベルの勝利に向かっているが

もしロシア軍がポクロウスクを無力化し、その北東にある主要都市に前進すれば、ウクライナはドネツク州全体を失うおそれがある。ウクライナは部分的に反撃して持ちこたえてきたが、このままではポクロウスクもやがて失うとみる軍事専門家は多い。

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