いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。
→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。
前回のQ&A カツラの使用、会社に伝えるべきですか
前々回のQ&A 「優秀だけど怖い上司」とどう付き合うか?
【キャリア相談 vol.54】人前で話す仕事に携わりたいが、スキルの伸ばし方に悩んでいます
現在大学2年の者です。昔から人前で話すことが好きで、将来も人前で話す力を使って仕事をしたいと考えています。しかしながら、話す力については明確な指標(数値系スキルのようなもの)がないため、どのように伸ばしていけばよいかわかりません。すなわち資格や点数で明確化しにくい能力なので、伸ばし方に悩んでいます。お聞きしたいことは、以下の点です。
1.そもそも話す力はスキルと言えるのか。
2.話す力がスキルだとすれば、どのように話す力は伸ばすことができるのか。
より一般的には、1.ではスキルの定義や伸ばすべきスキルの選定について、2.ではスキルを伸ばすための方法論について教えていただきたいのです。
大学時代にスキルの選択と集中をすることが、逆張り的人生には必要だと考えています。どうぞよろしくお願いします。
学生 たぬき
話す力はスキルのひとつ
多くのビジネスパーソンを見てきた感想ですが、話す力はスキルのひとつであると言えるでしょう。ひとつというのは、それだけでは当然ながら十分ではないからということです。むしろ、仕事を成し遂げる手段として、話すスキルをある程度のレベルで持っていることが社会人として必須です。
さて、話すスキルの定義ということですが、「話す内容(コンテンツ)」と「話し方」に分けて考えると、わかりやすいでしょう。
おそらくですが、学生の段階では多くの場合が会話はある程度、共通の価値観や認識を持った友人や家族とすることになるでしょう。「話し方」がある程度、優れていれば話がうまい、といった評価になりうるのでしょう。加えて話すといったときに、自分のことを話すという一方的なコミュニケーションのスタイルが多いのではないでしょうか。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら