子どもたちが顔写真だけで船長を選ぶと?
私たち人間は、間違った理由から間違った人に権力を与えてしまうのかもしれない。
2008年にスイスの研究者たちが、実験を行ってこの仮説を検証した。
彼らは、5〜13歳の地元の子どもを681人集めた。そして、コンピューターのシミュレーションをするように求めた。
そのシミュレーションでは、これから航海に旅立つ船について、決定を下さなければならなかった。子どもたちはそれぞれ、画面に表示された2つの顔に基づいて、自分のデジタルの船の船長を選ぶ必要があった。他には何の情報も与えられなかった。
こうして、子どもたちがやむをえず選ばなければならない設定になっていた。どんな顔の人が、良い船長に見えるか? 想像上の船にとって、誰が有能な指導者になりそうに見えるだろうか?
子どもたちは知らなかったが、船長候補の2人は、ただランダムに選んだわけではなかった。じつは、フランスの国民議会選挙で争ったばかりの政治家たちだった。



















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