ダイエットの失敗は石器時代の祖先のせい?
今度ダイエットに挑戦して失敗しても、自分を責めてはいけない。石器時代の祖先のせいにするといい。
過去数百万年の間に、私たちの脳はどんどん大きくなり、近縁のチンパンジーの脳の3倍に達した。だが、過去20万年ほどは、同じ大きさを保っている。
そこから進化心理学者たち――厖大な時間スケールで人間の精神がどう変化したかに焦点を当てる人々――は、「私たち現代人の頭蓋骨には石器時代の心が収まっている」と結論した。
たとえば、昔、生き延びるために、私たちの心は糖分に対して強い肯定的な反応を示すように配線された。20万年前、糖分はヤムイモや果物などの、栄養上有益な食べ物から得られた。だが、当時の果物はやたらと甘くはなかった。選抜育種などなかったからだ。
進化生物学者のダニエル・リーバーマンによれば、私たちの狩猟採集民の祖先が食べた石器時代の果物の大半は、ニンジンほどの甘さだったという。



















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