私たちの社会生活はタマネギのようなもの
人間関係は、「心理的距離」と呼ばれる概念によって仲介されている。私たちの社会生活は、いわばタマネギのようなものだ。
中心には、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹といった、直近の家族がいる。そのすぐ外側の層にはその他の親族がいて、次が友人たちだろうか。そして、その外に職場の人々などが続く。
こうした層にいる人のすべて(いや、職場の人の場合には、それぞれ人にもよる)が、その身に何かあったとき、タマネギと同じであなたを泣かせることができる。
だが、次々に層を重ねていくうちに、ついには皮に行き着く。捨ててしまえる部分だ。その層の人を失っても、何とも思わない。
その外側は、もうタマネギの一部ですらない。その層の人は、あなたの頭に浮かびさえしない。
当然ながら、私たちのタマネギはそれぞれ違う。多感な人は、タマネギが大きいかもしれない。すぐに皮にたどり着き、ごく親密な個人的関係への関心でしか動かされない人もいる。
だが、特定の層が私たちにとって大切かどうかは、決まっているわけではない。時が過ぎるうちに変わることもある。
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