有価証券運用をめぐって、地方銀行の間で「二極化」が進んでいる。評価益を抱える地銀はさらに富み、評価損にあえぐ地銀は損失が拡大する、という構図だ。
この原因は2023年度に進んだ株高・債券安。日経平均株価は史上最高値を更新し、TOPIXも最高値まであと一歩に迫る中、地銀が保有する株式の評価益も膨らんでいった。対照的に、海外金利は高止まりが続き、国内金利も日本銀行の金融政策転換により上昇。債券価格が下落した結果、国内外債券の評価損が膨らんだ。
評価損は売却しない限り、決算には影響を及ぼさない。それでも各行は損失覚悟で外債や円債の損切りを急ぐ。外債は、外貨調達費用が債券利息を上回る「逆ザヤ」に陥ったためだ。調達費用がほとんど発生しない円債についても、早めにポジションを落としておけば、金利上昇で投資妙味が増した債券を機動的に買い増せる。
評価損が拡大する悪循環
株式評価益が潤沢な地銀は、債券の損切りに合わせて評価益が出ている株を売却することで、決算への影響を抑えられる。反面、益出し余力に乏しく、債券の実現損を吸収できるほどの体力がない地銀は、評価損をずるずると引きずることになる。
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