説明しますと、漢方では体の機能は「肝、心、脾(消化器系)、肺、腎」という五臓に分類されていて、これらにはそれぞれ「怒、喜、思(思い悩む)、悲、恐」といった感情「五志(ごし)」が対応しています。
五臓と五志はお互いに深い関連を持っていて、お互いに影響を与えていると考えられています。以下の表のような感じですね(※外部配信先では閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
「恐怖で白髪に」を漢方的に見ると
具体的にどんなことがあるか見てみましょう。
例えば、強い怒りは肝(かん)の不調を招き、イライラしやすくなる、キレる、震える、筋肉がけいれんするといった症状をもたらします。怒りで震えるのは肝の反応です。
ほかにも、喜びも度が過ぎると心(しん)を傷つけます。宝くじに当選して心臓発作を起こしたり、推しのアイドルのコンサートで失神したりといった例がそれにあたります。
思い悩んで食欲が低下するのはわかりやすい例ですが、逆に脾(胃腸)の不調からうつなど精神的な疾患を発症することもあります。
また、恐怖で急に白髪が増えるのは、髪は腎がつかさどっている部位だからです。
今の時期に不安定になりやすいのが肝で、肝の働きを良好な状態に保つことが、メンタルヘルスの要になるとされています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら