大学附属校は「高校からが狙い目」という理由4つ 「塾なし組」でも十分に合格可能な入試方法も

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中学1年生から中学3年生の秋ごろまでは、駿台中学生テストで学力を測り、それ以降は、大手進学塾主催の冠模試や過去問演習で各校の合格可能性を探っていくのが早慶附属の王道の目指し方になります。

「塾なし組」も狙える早大学院の自己推薦入試

実力養成ルートが王道の早慶附属校ですが、男子校の早稲田大学高等学院の自己推薦入試は、中学準拠ルートや塾に通わない受験生にも合格可能性があります。この入試では学力検査は行わず、1人当たり30分間の面接でのアピールが合否を分けます。

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次のような生徒が対象とされています。

1.学問・勉学を大切に思い、日々の勉学において自己の進歩や新たな発見に喜びを見い出せる生徒。

2.自ら興味の対象を持ち、それに打ち込み、学業との両立に積極的に取り組むことのできる生徒。

3.グループ活動に進んで参加してリーダーシップを発揮できる生徒。

過去にこの入試で合格しているのは、学校が求める生徒像に合致した受験生です。

合格者は、これらの特性に合致し、自分が熱中する分野について深く語ることができる生徒です。そしてそれが「なぜ他校ではなく早稲田大学高等学院を選んだのか」につながっている必要があります。

9教科評定40以上の男子が応募資格を持ちますが、面接では深掘りした質問をされるため、過去にはその厳しさに耐えられず涙を流した受験生もいました。

募集人数が100人と多く、自分の強みや情熱を饒舌にアピールできる生徒には、受験する価値があります。ただし、安易な受験はおすすめしません。自己分析と周到な準備をして臨むべき試験です。

東田 高志(東京高校受験主義) 塾講師・教育系インフルエンサー

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ひがしだ たかし(とうきょうこうこうじゅけんしゅぎ) / Takashi Higashida

Xで4万4000フォロワーのいる教育系インフルエンサー。首都圏の受験情報を毎日配信している。実生活では、20年以上のキャリアを持つ塾講師。学校と塾の変化を見続け、現場を知り尽くし、小学生~中学生を教えてきた。おもに首都圏を中心とした教育ウォッチャーでもある。教え子のなかには、中学受験の撤退組、全滅組がおり、中学受験が合わなかったと感じる子どもをたくさん見てきた。保護者からも毎日「中学受験やめるべきでしょうか」と悩みが寄せられる。フィールドワークとして都内各地の公立中学校や都立高校を訪問し、区議会議員とのコラボイベントも開催している。

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