大学附属校は「高校からが狙い目」という理由4つ 「塾なし組」でも十分に合格可能な入試方法も

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2 受験に熱心な家庭が中学受験で抜ける

東京では、小学1年生から受験勉強を開始するような教育熱の高い家庭は中学受験で抜けてくれます。莫大な教育費を投じる家庭が中学受験で勝負するおかげで、高校受験は普通の経済力の家庭が不利にならなくて済む構造です。

3 高校単独の附属校が多い

法政大国際高校、中央大高校、中央大杉並高校、慶應義塾志木高校、早稲田大学本庄高等学院のように、高校からしか入学できない大学附属校がたくさんあります。

4 入学手段が多様である

学力検査一発勝負の一般入試のほかに、推薦入試や書類選考と呼ばれる学力検査だけに頼らない入学手段があり、学力や特性に応じた入学チャンスがあります。

募集定員を大幅に上回る附属校の合格者数

中学受験と比べた高校受験の大学附属校の優位性は、募集定員だけでは判断できません。次の表は、3校の入試結果です。募集定員と合格者の差に注目してみてください。

(出所:『「中学受験」をするか迷ったら最初に知ってほしいこと: 4万人が支持する塾講師が伝えたい 「戦略的高校受験」のすすめ』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

中学募集が定員に近い合格数しか出さないのに対して、高校募集は定員を大幅に超過した合格数を出します。これは高校募集に辞退者が多いためで、募集定員以上に合格が出ます。

高校募集で辞退者が多い理由の1つが、日程の分散です。たとえば、高校受験で早稲田大学高等学院を志望する受験生は、慶應義塾高校を併願できます。さらに、慶應志木の一次試験や早稲田大学本庄も受けることができます。併願できる数が多い分、ダブル合格が多く、辞退者が増えるのです。

また、大学附属校が首都圏の公立・都立難関校の併願校として機能していることも、辞退者が増える要因です。

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