大学附属校は「高校からが狙い目」という理由4つ 「塾なし組」でも十分に合格可能な入試方法も
これは、中学受験ではあまり見られない、高校受験特有の傾向です。中学受験では、進学校と大学附属校を併願する人はあまり多くありません。ところが、高校受験では、第一志望を進学校に据え、不合格になったら大学附属校を選ぶという受験パターンがたいへん多いのです。
たとえば、2番手系都立の立川高校の併願先は、中央大学附属高校や明治大学付属明治高校といったMARCHの附属校がラインナップに入ります。首都圏には日大、駒澤大、専修大、東洋大、工学院大、東京電機大、東海大、日本女子大など、中堅私立大学の附属校もあります。
進学校を志望しながらも、これらの大学附属校を第2志望として受験することは、高校受験では珍しいことではありません。
学習ルートによって異なる附属校の「到達可能範囲」
高校受験には「実力養成ルート(入試の得点力強化や、将来の難関大学受験に向けた実力養成に全振りした学習ルート)」と公立中学校のカリキュラムに準拠して学習をしていく「中学準拠ルート」の2つがありますが、これらのルートによって、大学附属校の到達可能範囲が異なるというのは重要な視点です。
つまり、どちらの学習ルートを取るかによって、受験校のレベルの天井が決まっているのです。
都立高校はどちらのルートを選んでもトップ校まで到達が可能です。これが大学附属校になると、早慶附属校のレベルでは、中学校の学習内容を大きく超えたハイレベルな入試問題が出題されます。その問題に対応するためには、「実力養成ルート」での学習が不可欠です。
「中学準拠ルート」で対応可能な範囲は、基本的にはMARCH附属校のレベルまでになります(立教新座と明大明治は難易度的に早慶附属に近い)。
ただし、ここまでは一般入試に向けた「学力」の到達可能範囲の話です。MARCHの附属校や中堅私大附属校は、推薦入試や書類選考と呼ばれる、中学校の内申点を考慮する入試の割合が増します。
また、一般入試においても、中央大杉並のように内申点を考慮する学校や、明大八王子のように内申基準のある推薦入試の出願者には、一般入試で加点措置を行う学校があります。そうなると、「実力養成ルート」の優位性は減り、「中学準拠ルート」が盛り返します。
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